朝鮮は1月6日に初の水爆実験成功を宣言したあと、中国が申年の春節(旧正月)を祝うなか衛星を打ち上げ、注目を集めた。朝鮮の核実験、衛星打ち上げは、韓日の和解を加速し、米日韓の溝を埋め、3カ国の防衛協力を強化する。
朝鮮が1月上旬に水爆実験を行うと、日韓関係に急改善の兆しが見られた。
まず、日本の安倍晋三首相は1月22日の施政方針演説で、韓国を「戦略的利益を共有する最も重要な隣国」と位置づけた。安倍首相は昨年、韓国を「最も重要な隣国」としていた。岸田文雄外相も1月22日の外交演説で、「日韓関係を発展させ、未来志向の新時代に入る」と強調した。安倍政権の日韓関係発展に対する重視のほどが伺える。
次に、朝鮮が水爆実験を実施した後、日韓の軍事専門家は、両国は軍事協力を強化することで脅威に共に対応し、両国の和解を促進するべきだと発言した。日韓は以前、秘密情報保護協定をあと少しで締結するところだったが、韓国国内の反対により実現されなかった。1月上旬に朝鮮が核実験を行うと、日韓の高官は両国間の安保協力協定の見直しを表明した。また米国は朝鮮の核実験後、米日韓の防衛協力を強化すると表明した。
米国は日韓軍事協力をとりなしてきた。先ほど日韓関係が歴史問題の影響を受けたことで、安保協力が妨げられていた。朝鮮の核実験は、米国が北東アジアの軍事配備を強化すし、日韓の軍事協力の強化を求める格好の口実になった。
最後に、日韓関係のもつれは、歴史問題によるものだ。安倍政権は昨年12月、韓国と慰安婦問題について合意し、韓国への謝罪を表明し、10億円の賠償額を提示した。韓国の朴槿恵大統領は、日本が約束を守れば韓国が過去の問題を取り上げることはないと表明した。双方が重要な歴史問題で合意に至ると、日韓関係の大きな障害が取り払われた。両国関係が今後、歴史問題により大きく変動する可能性は低い。
全体的に見て、朝鮮の核実験と衛星打ち上げは、北東アジアの戦略的構造に揺さぶりをかけている。中韓関係が親密で、日韓関係が冷淡で、中日関係が膠着するという戦略的構造は、米日韓関係の強化、中日関係の膠着の継続、中韓の食い違いという局面に変わる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」
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