専門家の意見
上海国際問題研究院アジア太平洋研究センター副主任の廉徳瑰氏
いかなる派閥にも所属しない岡田氏の当選は、安定を求める民主党の流れを意味している。しかし全党が勢力を取り戻すためには、まだ長い道を歩む必要がある。
岡田氏は民主党内で自身の派閥を持たない唯一の議員だ。岡田氏は政治の過程と方針は、人脈ではなく政策を基準とすべきと考えている。無派閥の岡田氏の当選は、民主党が内乱ではなく安定を重視したことを意味する。また岡田氏は、日本は歴史を反省すべきと公然と主張している政治家である。岡田氏の当選は、民主党内に歴史を反省する強い雰囲気が残されていることを意味し、日本社会に右傾化をけん制する力があることを示してもいる。
当然ながら、民主党が国民の信頼を取り戻すには、まだ時間がかかる。党内の右派・左派の政治・安全保障の理念に関する食い違いを解消できなければ、国民は民主党を受け入れられないだろう。岡田氏は党内の政治理念を統一し、党内の各集団の政策の主張をまとめ、前回の政権運営の失敗の教訓を総括する重責を担う。これは民主党が苦境を脱するための前提条件だ。民主党が振興を実現しなければ、自民党の一強に対抗する力を形成できず、日本の二大政党制の構築も不可能となる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」
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